経営者向け 羅針盤セミナー第2回「時代の羅針盤 ~近代とは何か?時代は何を希求するのか?~」を開催しました(9/11・東京)
- webteam69
- 9月24日
- 読了時間: 4分
更新日:9月24日
アミタホールディングス株式会社は、2025年9月11日(木)に企業経営者向けセミナーシリーズ「不確実な時代の未来指針を示す 羅針盤セミナー」の第2回を開催しました。
本セミナーは「経済大国から循環大国へ」を全体テーマに、資本主義・時代・未来の視点から価値創出の仮説を探る全4回シリーズです。第2回は「時代の羅針盤~近代とは何か?時代は何を希求するのか?~」をテーマに掲げ、企業経営者を中心に、会場・オンラインあわせて約130名の方々にご参加いただきました。
(第2回のプログラムはこちら)
当日は、「戦後80年を経た今、近代の枠組みは終焉を迎えているのか?次なる時代を導く羅針盤はどこにあるのか?」という問いを立て、満席の会場では熱量に満ちた対話が繰り広げられました。セミナー後のアンケートでは、参加者の約9割から「とても満足」「満足」との回答をいただきました。

登壇者で作家・元外務省主任分析官の佐藤優氏は、現代の国際政治・社会の変動を歴史的文脈から俯瞰し、国際秩序やグローバリゼーションの枠組みが再編局面にあること、そしてそのような状況下で人類は普遍的価値の再定義を迫られていることに言及しました。
シブサワ・アンド・カンパニー株式会社の渋澤健氏は、明治維新以降の日本の歩みを俯瞰し、人口動態の変化を踏まえた新たな局面への移行可能性に触れました。あわせて、世界と協働して持続可能な豊かさを創り出す“Made with Japan”という発想の可能性が紹介されました。
大阪大学 大学院経済学研究科 教授の安田洋祐氏は、資本主義を「生産と再投資の循環」という観点から整理し、短期志向への偏りについて問題提起しました。そのうえで、金銭的リターンのみに依存しない資金循環、つまり地域活性化や社会課題解決などの価値の実現に意義を見出す持続可能な新たな経済モデルの可能性を示唆しました。
全体として、国際環境の不確実性と国内構造の変化を踏まえ、次代に向けた価値基準と資金循環のあり方について、多面的な論点と示唆が共有されました。
クロージングでは、ナビゲーターを務めたアミタホールディングス株式会社の熊野英介が、日本は東洋と西洋双方の価値観を併せ持つ稀有な国であり、その強みは混沌と秩序の狭間、いわゆる「カオスの縁」から新たな創造を生み出せる点にあると総括しました。さらに、日本が培ってきた文化的編集力を活かし、企業が競争ではなく関係性を基盤に協働することで、取引コストを下げつつ新しい価値を創造できると提起しました。最後に「今日の議論はまさに化学反応のような気づきをもたらした。ここから生まれる創造力こそが次代の羅針盤となる」と呼びかけ、セミナーを締めくくりました。
当日内容の詳細は、近日中にレポートを公開予定です。
また、参加者からは以下の声が寄せられました。(一部抜粋)
講師の独自の視点により、毎回どのような話が展開されるか予測できず、大きな刺激となっている。
政治や経済の判断にも、今なお数百年前から続く宗教観や価値観が影響していることに気づかされた。
宗教という視点から世界を考える重要性を理解し、現代の複雑な状況を考える上で示唆を得た。
気候変動のような地球規模の課題の背景には、人間の根源的な価値観が関わっていることを実感した。哲学的な視座を持ち続けることの大切さを認識した。
歴史的な視点に立った深い見解を聞き、今後の行動の参考になった。
第3回のご案内
【テーマ】未来の羅針盤 ~カオスの大海を、経営者はいかに航るのか?~
【日時】2025年11月7日(金)16:00~18:00
【登壇者】
田中 優子 氏(法政大学名誉教授・元総長、江戸東京研究センター特任教授)
水野 祐 氏(法律家、弁護士 シティライツ法律事務所、東京弁護士会)
中村 寛 氏(文化人類学者、デザイン人類学者、多摩美術大学リベラルアーツセンター/大学院教授、アトリエ・アンソロポロジー合同会社代表)
【ナビゲーター】熊野 英介(アミタホールディングス株式会社 代表取締役会長 兼 CVO)
【対象】
会場参加:企業経営者(完全招待制)
オンライン参加:経営企画、R&D、調達・サステナビリティ部門等の責任者・ご担当者
▶オンラインのお申込みはこちら:
当日ご取材を希望されるメディア関係者様へ
会場参加は企業経営者限定(招待制)ですが、メディア席をご用意しております。
ぜひご取材ください。
※席数に限りがあるため、オンラインでのご案内になる場合がございます。予めご了承ください。
取材申込み・お問い合わせ:press@amita-net.co.jp (アミタホールディングス株式会社 広報担当)